公的介護保険だけで十分?民間介護保険に加入するメリット・デメリット
自分の親や家族の介護問題が身近なものになってくると、自然と自分の老後の姿を想像するという方は多いです。
そして、介護費用を負担できるか大きな不安を抱くことでしょう。そんなとき、最近話題の民間介護保険の広告を目にすれば、「自分も入っておくべきか…。」と考えるかもしれませんね。
今回は、公的介護保険が存在している日本で民間介護保険に加入する必要性、加入するべき人の特徴を紹介していきます。
民間介護保険のメリット・デメリット
簡単に民間介護保険のメリット、デメリットをまとめて紹介しましょう。
民間介護保険のメリットは、介護費用の負担軽減!
民間介護保険に加入するメリットは、なんといっても将来の介護費用の負担を軽減できるという点でしょう。
日本には公的介護保険が存在しますよね。公的介護保険では、要介護認定を受けると該当する介護サービスを1~3割の自己負担金で利用できるようになっています。これだけ聞けば「公的介護保険だけで十分では?」と思うかもしれません。
しかし、公的介護保険は毎月の利用限度額が定められており、限度額をオーバーすれば超過分はすべて自己負担となります。
さらに、要介護度によって利用できるサービスが決められているので、場合によっては費用が高めの民間の介護サービスを利用する必要も出てきます。
簡単に言えば、公的介護保険制度があるとは言えども、たくさん介護サービスを利用すれば、負担は大きくのしかかるということですね。そんなとき民間の介護保険に加入していれば、まとめて、もしくは定期的に給付を受けられるようになり、介護費用の負担を大幅に軽減できるのです。
民間介護保険のデメリットは、毎月の保険料の支払い
多くの人が民間介護保険に加入するべきか悩むのは、毎月保険料を支払う必要があるからですよね。この保険料を支払ってまで老後の介護に備えるべきなのか、みなさん頭を悩ませているでしょう。
また、民間介護保険は商品の種類によって給付条件が変わります。場合によっては想像しているよりも要介護度が高くならないと給付してもらえないというケースもあるので、その点は要注意です。
民間介護保険に加入するべき人とは?
将来の介護費用の負担を大きく軽減できる民間の介護保険ですが、すべての人が加入をするべきかというそうではありません。民間の介護保険への加入を検討したほうがよい人、検討する必要がない人の特徴をまとめておきましょう。
加入を検討するべき人
民間の介護保険への加入を検討したほうがよいのは、次のような人です。
- 老後の介護費用を捻出するほどの経済的な余裕がない人
- 周囲に将来介護をしてくれる、面倒を見てくれる家族がいない人
- 将来、自分の介護で家族に負担をかけたくない人
やはり、将来的に自分の貯金や年金収入だけでは介護費用を賄えそうにないという方は、加入を検討したほうがよいでしょう。また、周囲に介護をしてくれる家族がいないのであれば、自然と介護サービスの利用量、費用の負担も増えていくので要検討です。
介護を必要としていない今の時点で「介護費用を賄えるかな…。」と不安になっているということは、毎月民間の介護保険料を支払うのも苦しい状態かもしれません。しかし、そういった方こそ毎月の他の生活費を見直して、民間の介護保険料を捻出する価値はあると言えるでしょう。
見直すことで、金銭的負担が軽減されるかも知れないですね。
加入を検討しなくてもいい人
民間の介護保険の加入を検討する必要があまりないのは、次のような人です。
- 老後の介護費用をしっかりと捻出できる経済的な余裕がある人
- 周囲に将来介護をしてくれる、面倒を見てくれる家族がいる人
- 生活保護を受けている人
民間介護保険は介護費用の負担を軽減してくれる存在ですから、今の段階で老後の蓄えをしっかり用意してあるなら、わざわざ民間介護保険に加入する意義は少ないでしょう。
また、将来家族に介護をしてもらえる保障があるという人も、家族が介護をしてくれる分サービスの利用量は減りますから、必要性は低いかもしれません。ただし、想像以上に要介護度が高くなれば在宅介護が難しくなり、介護サービスの利用量がぐんと増えたり、施設入居に高額なお金が必要になるといった可能性もあるので、安心しきるのはよくありません。
すでに生活保護を受給している場合は、費用は国が負担してくれるので検討する必要はありません。
民間介護保険に加入するべきタイミングは?
「自分には、民間介護保険が必要そうだな…。」と感じた場合、具体的に何歳くらいから保険に加入すれば良いのか気になりますよね。
他の自動車保険などと同じように、民間介護保険も加入年齢が若いほど毎月の保険料は安く済む傾向にあります。
かといって実際に介護が必要になるのは60代以降がほとんどです。
60代になってから民間の介護保険に加入すると保険料がぐっと高くなってしまうので、50代から加入を検討したほうが良いでしょう。
まとめ
介護費用の負担を大幅に軽減できる民間の介護保険ですが、資金状況や将来の介護スタイルによって加入するべきかどうかは人にって違ってきます。ただし、人生100年時代に突入し、さらに少子高齢化で介護をしてくれる家族が少なくなっている現状を考えると、昔と比べれば確実に保険の必要性は高まっているでしょう。
将来の自分自身の老後のためにも、早い段階から資金面のシミュレーションをして、民間介護保険に加入するべきか検討しておきましょう。
コメント
コメントを投稿