終活のススメ!自分のため家族のため早めの準備を検討しよう
終活の必要性はある?
医療の進化や食生活が豊かになったことで、日本人の平均寿命は長くなってきています。長生きできるように、健康や運動に気を遣っている人も多いでしょうが、それでも誰にでも死はいつか訪れるものです。だからこそ元気に生きているうちから準備が必要となります。
それが「終活」です。
終活は2010年に流行語大賞にノミネートされたくらい、有名な言葉となりました。自分の死後の準備をするもので、多くの方が今はやっていないけれどいつか始めたいと思っているでしょう。しかし始めたいと思う反面、本当に必要か疑問に感じる方も多いものです。
死後のために活動する必要性は本当にあるのか、そう思ったら「終活の目的」について考えるといいでしょう。
終活の目的
終活の目的はいろいろありますが、1番は「自分の死を良いものにする」です。「自分の死を良いものにする」ために、活動するのがポイントとなります。要するに「死を迎えるときに後悔しないようにする」のが重要です。
例えば、配偶者や子供などの家族に、自分の資産を分配する準備をきちんとしないと、遺産相続でもめることもあります。遺族が知らない資産があれば、それを伝えておかないと価値もなくなってしまうのです。また介護や医療についても、延命措置はしないでほしいという方もいるでしょう。自宅介護にしてほしいなど、希望を事前に伝えておけば死を迎えるときに後悔しにくくなります。
このように終活の目的とは、死を迎えるときに後悔しないようにするのが1番の目的になるというわけです。
自分が後悔しないように何をすればいい?
自分の死後の準備をすることは、まず「自分のため」になります。死を迎えるときに後悔しないように、元気なうちに活動しておきましょう。
では具体的に何をすればいいか、悩んだときには「身辺整理をする」「遺言書の作成」「お墓と葬儀について決めておく」の3つから始めてください。
「身辺整理」とは、自分の所持品の整理をすることです。服や日用品はもちろん、アルバムなどの思い出の品から着物や切手など収集していた方はそれを処分するのか譲るのかまで決めておきましょう。
特に見る人が見ないと価値がわかりにくい着物・切手・古銭・アンティーク品などは、専門業者に見積もり依頼をして買取してもらうと遺産相続のときに揉めにくいです。家や土地などの不動産や、所持している株などがある場合は、特に金額も大きいものなので元気なうちに整理しておくとトラブル防止につながります。
身の回りのものの整理が終わったら「遺言書の作成」です。
自分の資産を誰にどのくらい譲るのか、きちんと書いておくと遺族の間でトラブルになりにくくなります。特に子供が複数いる場合など、相続人が複数いると誰が何をどのくらいもらうかでもめることも多いです。
遺言書は自分で書く種類のものもありますが、手書きでなくてはいけないとか書式にも決まりがあるので素人が適当に書くと、遺言書として認められないこともあります。弁護士事務所などに依頼することができますが、お金をかけずに気楽に行いたい場合は、エンディングノートを活用してもいいでしょう。本屋さんなどでも売っていますし、いつでも好きなときに開いて消したり書いたりできます。
法的な効果はないですが、遺族に自分の意思を伝えるには十分なものです。エンディングノートに、葬儀は家族葬にしてほしいとかお墓はここにしてくれといった希望を書くこともできます。
他にも病気になったら治療はしっかりしてくれとか、延命処置はできるだけしないでほしいなど、いろいろな事をまとめられるのでとても便利です。自分が死を迎えるときに後悔しないように、これらのことを少しずつ始めるようにしましょう。
家族のためにも準備をしましょう
死後の準備は、手間がかかるので、別にやらなくてもいいかなと思うかもしれませんが、身辺整理や遺言書の作成などやることがたくさんあります。
確かに死後の準備をしなくても、自分が困るだけならばしなくてもいいと思うでしょう。しかし死後の準備は「家族のため」にも必要性が高いものと覚えておいてほしいです。
「身辺整理」「遺言書の作成」「葬儀やお墓のことを決める」というのは、自分の希望を伝える方法というだけではありません。遺された家族のためにもなるのです。
身辺整理をしておくことで、遺族が故人の所持品を整理する「遺品整理」の手間や費用を省くことができます。葬儀の準備やその他にもやることはたくさんありますし、大切な人を亡くなった悲しみで気分も落ち込んでしまいがちです。
そんなときに遺品整理もするとなると、時間もかかりますし業者に頼んだら費用もたくさんかかります。遺された大切な人のためにも、生前から身の回りを整理することは必要というわけです。
遺言書は遺族間で相続について、もめる原因をなくすことができます。お墓や葬儀についても、事前に決めておけばその通りに行うだけでいいので、遺族の負担を減らすことができるのです。
このように、生前から死後の準備をしておくことは、自分だけなく残された大切な人ためにもなります。自分の死後のために行う必要性は高いのか、やらなくてはいけないのか、と思うかもしれません。しかし、家族のためにもできるだけ準備をして、負担を減らしてあげることができます。
元気なうちにやる余裕があれば、やっておいた方がいいというわけです。
家族のためにもっと何かやりたいと思ったら…
自分の死後、自分の希望を叶えるだけでなく、遺族が困らないように準備をしましょう。生前から身辺整理をすることや、遺言書やエンディングノートの作成は、遺族のためになります。もっと他に何かやることがないか、何かできる余裕があるならば、資金の準備もしてください。
もし病気になって入院が必要になったら、入院費用や手術費がかかります。介護が必要になれば介護サービスを受ける費用もありますし、葬儀の費用ももちろん必要です。これらを全て身内の方に頼るのは、申し訳ないと思うでしょう。
身辺整理や遺言書の作成が終わっているならば、今度は費用の準備をしてください。不用品を売却して資金にしてもいいですし、貯金があればその口座を身内の方に教えておくのもいい方法です。特に暗証番号がわからないと、自分の死後口座が凍結されてしまうのでせっかくのお金も引き出せません。
これは配偶者などの近い身内でも、口座が凍結されてしまうと現金の引き出しができないので気を付けましょう。そうならないように1つの口座に費用をまとめておき、暗証番号も信頼できる人に教えておくと安心です。
お金じゃないと思うかもしれませんが、自分のせいでお金に苦労してほしくはないと思うはずです。余裕があるならば、今から費用を準備しておくのも忘れずにしてください。
まとめ
終活をする必要性ってあるのかと思う方も多いでしょう。
死後、自分が困るだけならばいいと思うでしょうが、残された家族が困ることもあります。遺言書がないと資産を誰にどう相続させるか揉めてしまったり、遺品整理に時間も手間もかかってしまうのです。もちろん葬儀にもお金がかかるので、残された家族にとって負担になります。
自分の死後、遺族が困らないように生前から身辺整理をしたり、遺言書の作成をしておくことは大切なことです。自分にかかる費用の工面も、もちろん遺族の負担を減らすために必要となります。
「立つ鳥跡を濁さず」ではありませんが、自分のためにも残された身内のためにも積極的におこなって行くことは重要なことです。
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