【終活を始める】生前整理のやり方は?プロに頼んだ場合の費用はどのくらい?
終活とは「自分の人生の終わりに向けた活動」で、自らの人生の最期を迎えるに当たって様々な準備や身の回りの整理等、そこに向けた人生を総括するということです。
生前整理は終活の一環
親や配偶者などの身近な人が亡くなると、遺族が「遺品整理」といって故人の所有していたものを整理することがあります。しかし今では、生前から自分で所有しているものを整理する「生前整理」も普及してきました。
生前の元気なうちに、自分で自分の物を整理するだけです。
自分の死後は身内が遺品整理をする可能性が高くなりますが、着物や切手などの価値が高いものは、遺族が価値を知らずに適当に捨てたり処分してしまうこともあります。
今まで大切にしてきた高価なものを、二束三文程度の価値と思われてしまったら悲しいでしょう。また、遺族は自分が亡くなった後は、葬儀や死亡届などの公的な手続きなどで、しばらく忙しい日々を送ります。そのような忙しい日々を送る遺族に、遺品整理をさせる手間をかけさせるのは悪いと感じるはずです。
自分が元気なうちに荷物の整理をしておけば、価値の高いものを安く処分されることもありませんし、遺品整理で時間を取らせる手間もかかりません。
生前整理は自分だけでなく、遺族にとってもメリットが多いというわけです。
今と昔の生前整理の意味が違う
少し前まで「生前整理」といえば「財産を処分する」とか土地や家などの不動産や貴金属類や美術品・持ち株を処分したり人にあげると思っている方が多いでしょう。そのため、資産が多いお金持ちがやるというイメージがありました。しかし今では価値が高いものだけでなく、日用品や洋服・趣味で集めていたものなどを処分するという意味に変わってきています。
いわゆる「断捨離」に近いと思ってください。
自分の部屋だけでなく、使っていない部屋のクローゼットや押し入れはもちろん、倉庫などのすべての場所のいるものといらないものを仕分けして処分するのが、今の「生前整理」です。
生前から身の回りのものを整理することは「終活」の中でもとても重要な位置にあるもののため、始める方もとても増えてきています。難しいことは何もなく、今住んでいる家で時間があるときに自分の荷物を整理するだけで大丈夫です。
高額な費用をかけることもないので、誰でもできる終活と言えるでしょう。
いるものいらないものの仕分けをしましょう
「生前整理」のやり方ですが、何も難しいことはありません。自分の家のクローゼットや押し入れ・倉庫などの荷物を整理してください。
それでも荷物がたくさんありすぎて何をどうすればいいのか、と悩む方も多いです。
荷物の整理に悩んだら、まずは「いるもの」「いらないもの」に分けるところから始めましょう。ダンボールを2つ用意して、そこに「いるもの」「いらないもの」と書いて、荷物を1つずつそこに入れていくだけです。荷物を仕分けし終えたら「いらないもの」は処分して、「いるもの」は片付けるというとてもシンプルな方法なので誰にでも簡単にできます。
「いらないもの」の中に、着物や古銭・切手などの価値があるかもしれないというものが出てきたときには、引き取り業者を探してみましょう。生前に荷物を整理するということは、このようにいらないものを物の価値にあった処分方法を探す時間がたっぷりあるというのもメリットです。宅配買取や出張買取など、家にいながら買取サービスを利用できる業者も増えてきているので、探してみましょう。
もしどうしても悩んでしまうときには「保留」というダンボールも1つ用意してください。いらないけれど今は捨てられない、というものはとりあえず保留にしておくのもいいです。
家が広い方や荷物が多い方は、一度で全ての荷物を仕分けすることはできないでしょう。「保留」のものは次に荷物の整理をしたときに、また「いるもの」「いらないもの」のどちらにするか考えれば大丈夫です。
「物」以外のものの整理もしよう
家の中の荷物もしっかり仕分けしたし、もうやることがないと思ってはいる方も多いでしょう。
今の時代「物」だけが個人の所有物ではありません。携帯電話やスマートフォン・パソコンの中にある、データの整理を忘れている方もいるでしょう。生前に整理するものは「物」だけでなく、「データ」も忘れずにしてください。
最近では写真も携帯電話やスマートフォンで撮って、そのまま保管している方も多く、その写真データなどをパソコンへまとめて管理している方も増えてきています。
自分の死後は、携帯電話やスマートフォン・パソコンの暗証番号を知っている人はいないでしょう。そうなると大切な写真データを誰も見ることもできなくなります。そうならないためにも遺族が見られるように、写真は印刷したりCD-ROMやUSBなどに入れておくといいでしょう。
また誰にも見られたくないデータがある場合、早めに消しておくかクラウドサービスなどに預けて誰の目にも触れないようにしておくのも1つの方法です。目に見える物だけでなく、データの整理を忘れないようにしてください。
口座の暗証番号などはエンディングノートにまとめて記載する
データなどの「目に見えない物」を整理するのも、生前には必要と書きました。それと似たようなもので、自分の「口座」や「保険」に関しても遺族にわかるようにしておきましょう。
特に銀行口座が複数ある方は、遺族がわかりやすいように1つにまとめておくという方法もあります。口座の名義人が亡くなってしまうと、凍結されてしまうからです。もし葬儀の費用をその口座から引き出して使ったほしい、と思っていても凍結されては使えません。
口座の情報や暗証番号を教えておけば、葬儀の費用で使いたい場合などすぐに引き出すことも可能です。複数口座があると全ての口座の情報と暗証番号を教えておかなければいけませんが、1つにまとめておけば管理する手間も省けます。口座や暗証番号などは、エンディングノートにまとめて記載しておくと遺された家族もわかりやすいです。
死亡保険に加入しているとか、証券などを持っている場合も、まとめて書いておくといいでしょう。今は終活が流行ってきて、書店などでも多くのエンディングノートが販売されています。口座の情報以外にも、葬儀の形式の希望なども書くことが可能です。
どのように書けば家族にわかりやすいか悩むことも多いでしょうから、その時にはエンディングノートを購入してその書式通りに書いて残しておきましょう。
業者に頼むと費用はかかるが楽
終活の1つとして生前から身の回りのものを整理したいけれど、時間がないとか体力的にできない方もいるでしょう。その場合は、プロに頼むという方法もあります。
終活の流行とともに、生前整理だけでなく遺品整理の生前予約をしたいという方も増えてきました。需要が高まってきているため、生前・遺品整理を請け負っている業者も多いです。
費用はかかりますが、プロが荷物を仕分けしてくれるので手間が省けます。貴重品や価値が高いものは見極めて、こちらに聞いてから処分してくれるので安心です。
ちなみに一般的な相場ですが、1Kで36000円程度から2DKで11万円程度からとなっています。
部屋の広さや荷物の量でも費用は変わりますので、複数の業者に見積もりをしてもらって比較するのもいいでしょう。
まとめ
生前から身の回りの荷物を整理しておくことは、自分にとっても残された家族にとってもメリットが多いです。自分でできない場合は、専門の業者に依頼することもできますが、できるだけ自分のものは自分で整理して、家族の負担にならないように準備をしておきましょう。
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