なぜ資産運用が必要なの?資産運用の必要性と商品の選び方
「資産運用をしたほうが良いとよく聞くけど、50代から始めても遅いのでは?」
「銀行預金に、ある程度のお金があるから、イマイチ資産運用の必要性が分からない」
「運用したほうが良いことは分かるけど、初心者で何を選べばいいのか分からない」
資産運用の経験が無い50代の方は、このように思っていませんか?運用は専門的な用語や商品の種類も多く、「よく分からない」という理由で、なかなか手が出せずにいる人も多いでしょう。
ですが、50代だからこそ資産運用をするべきです。
なぜならシニア世代には、若い人には無いメリットがあります。それは日常生活に必要のないまとまったお金や、運用状況を定期的にチェックする時間があることです。
この記事では以下の事について、運用初心者でも理解できるよう、なるべく分かりやすい言葉で説明しています。
- なぜ資産運用が必要なのか
- 運用を始める際に注意すること
- どんな商品を選べばよいのか
ぜひ納得したうえで、資産運用を始めてみましょう。
なぜ資産運用が必要なの?
ある程度お金を貯めている人にとって、お金を増やしたい気持ちはあっても、「減る可能性があるなら増やさなくてもいいかも」と、資産運用を拒んでいる人も多いでしょう。
確かに貯めてきたお金を、銀行の定期預金で大切に保管しておけば、金額が減ることはありません。ですが、今後モノの値段が上がることによって、お金の価値が減ってしまう可能性が高いのです。
「お金の価値が減る」とは、どういう意味かと言いますと…
例えば今、定期預金に「100万円」があり、欲しい車の値段も「100万円」。ですので、当然買うことができます。ところが数年後、同じ車の値段が「150万円」に上がってしまいました。「100万円」では買うことができません。
このような状態のことを「お金の価値が減った」と言います。
モノの値段が上がることは、車に限った話しではありません。政府と日本銀行が、「物価(モノの値段)を年2%上昇させる」という目標を掲げているため、今後も様々な商品の値段が上がり続ける可能性が高いのです。
「お金が減るから資産運用をしたくない」という人が多いのですが、何もしなくてもお金の価値が減ってしまいます。なので、物価の上昇からお金を守るためにも、資産運用が必要なのです。
それに、継続雇用や年金収入があったとしても、現役で働いていた頃に比べて一般的に収入は減るでしょう。若い世代と比べて大きな出費をする機会が減りますが、医療費が増える可能性もあります。
また、今は平均寿命が延びている時代です。長生きは誇らしいことですが、一生懸命貯めてきたお金が、長生きする度に少しずつ減っていくのは悲しいですよね。
以上の事から老後の生活資金を確保するためにも、50代の資産運用は必要だと言えるのです。
50代の運用は「ハイリスク・ハイリターン商品」を避けよう
資産運用商品と言っても、株・債券・投資信託・保険など、多くの種類があり、リスクの大きさもさまざまです。
シニア世代は若い人にとって、長い期間を運用に充てることができないというデメリットがあるため、ハイリスク・ハイリターンな運用商品な避けたほうがよいでしょう。
「ハイリスク・ハイリターン商品」とは、大きく値上がりする可能性が高いけど、大きく目減りする可能性も高い商品のことです。具体的には、株式投資やFXなどが挙げられます。
株式投資の場合、例えば1つの企業の株を買った際に、その企業の業績が悪化、もしくは倒産してしまったら、大きな損失に繋がります。
もしそれが海外企業の場合は、「為替変動リスク」といって、日本円から外国通貨へ両替するレートが、買った当初よりも悪くなることで、さらに大きな損失に繋がる可能性もあるのです。
株式投資は1つ1つの企業や海外情勢などの知識に敏感になる必要があるため、投資初心者向きではありません。また、万が一値下がりしてしまった場合、回復するまでに長い期間がかかる可能性があるため、シニア世代にとってハードルが高い商品です。
初心者におすすめの資産運用は「投資信託」
漢字4文字で難しそうなイメージがある「投資信託」ですが、以下の特徴があり、初心者にとって始めやすいジャンルです。
- 少額からできる
- 投資先を分散できる
- 投資のプロが運用する
少額からできる
株式投資の場合、1つの株を買おうとすると数万~数十万円のお金が必要になる場合があります。
投資信託は、たくさんの人からお金を集めて投資するしくみなので、1000円などの少額資金で商品を買うことが可能。試しに運用に挑戦してみたい初心者にとって、気軽に始めることができます。
分散投資ができる
1つの企業に投資すると、その会社だけの業績に左右されます。ですが、国内の複数企業や、日本だけではなく様々な国に分けて投資をすることで、リスクを抑えることができるのです。これを「分散投資」といいます。
投資信託は、分散投資をする商品です。どのくらいの数の企業・国に分散しているかは選ぶ商品によって異なりますが、1つの商品を購入するだけで、多くの企業の株や債券・不動産に投資することができます。
運用のプロに任せることができる
投資信託は分散投資の商品ですが、投資する具体的な企業や国を自分で選ぶ必要がありません。ファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロが、日々運用状況をチェックし運用先を選んでいます。
投資先もずっと同じではなく、定期的に組み換えをおこなうことで利益アップを目指す商品が多く、自分で1つ1つの企業や国の情報をチェックする手間を省くことができるでしょう。
50代におすすめの投資信託ジャンル
上記の項目で投資信託について解説しましたが、投資信託の中にもさまざまな商品があります。株式投資ほどではないにしても、リスクが高い商品があるため、商品選びには注意が必要です。
50代の人におすすめなのは、以下のジャンルの投資信託です。
- バランス型
- 国内債券を多く含むもの
- インデックス型の先進国株式
バランス型
投資信託は、主に株式・不動産・債券の3つの投資対象で運用されています。「バランス型」とは、株式だけ、債券だけなど、1つのジャンルに絞らず複数の投資対象に分散して投資する商品のことを言います。
株式・不動産・債券はそれぞれ違う動きをする特徴があるため、例えば株が下落しても不動産や債券が下支えしてくれることで、大きな損失を回避することができるのです。
その点、1つずつのジャンルに投資する商品と比較して、大きな利益が出にくいデメリットはありますが、安定した運用ができるので、シニア世代に向いているでしょう。
国内債券を多く含むもの
どこの国・企業に投資するかにもよりますが、一般的にリスクの高さは以下のようになっています。
株>不動産>債券
債券の中でも、特に「日本の公社債」に投資している商品はリスクが低く、安定した運用ができるでしょう。公社債とは、国や地方公共団体、金融機関や民間企業が発行している債券のことです。
ちなみに債券について簡単に説明すると…
債券とは、借入を目的として発行されるもの。債券を買って持っておけば、発行元から定期的に利息が支払われます。そして償還日といってお金が返ってくる日には、買った金額が全額返ってくるしくみです。
日本国内のものであれば、為替の変動リスクも無いため、かなりリスクを抑えることができます。
先進国株式
せっかく運用するのであれば、「株式だけの商品にも投資したい」と思う人も多いでしょう。そもそも投資信託は複数の企業に投資できるため、1社のみに投資する株式投資と比較すればリスクを抑えることが可能です。
ただ、投資する国や運用スタイルによって、リスクが高いものもあります。そこでおすすめなのは、先進国株式です。株式は、大きく「先進国株式」・「新興国株式」に分かれていて、以下のような特徴があります。
先進国株式
政治・経済的に安定した状態が続いている国への投資。急激に伸びることは少ないものの、堅実な成長が期待できる。
日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・香港など
新興国株式
これから経済成長が期待できる国への投資。伸びしろが大きいため、急激な成長による利益が期待できる反面、政治・経済的に不安定な面もあり、大幅に下落する可能性も高い。
中国・ブラジル・ロシア・インドなど
先進国のほうがテレビ・新聞などのメディアで情報が入りやすいというメリットもあります。わかりやすく安定した運用をするために、先進国株式を選択するようにしましょう。
まとめ
以上、50代投資初心者目線で、資産運用のポイント・商品の選び方について説明してきました。
一昔前は、投資をギャンブルのように考え、手を出さない人が多い時代もありました。ですが、今では自分のお金を守るために、積極的に資産運用に挑戦する人が増えています。
これをきっかけに、無理のない金額・安定した商品で資産運用を始めてみてくださいね。
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